病院・有床診療所・有床助産所は、平成28年の法改正により、延べ面積にかかわらず消火器の設置義務があります。 「以前は面積要件があったはずでは」というお声もいただきますが、現在は規模を問わず対象です。 このページでは、病院施設の設置基準と必要本数の考え方、入院患者様・医療スタッフの安全に配慮した機種選びのポイントをご紹介します。
病院・有床診療所・有床助産所は消防法施行令別表第一(6)項イ(1)〜(3)に区分されます。 平成25年の福岡市有床診療所火災を受けた平成28年4月の法改正により、それまでの「延べ面積150㎡以上」という要件が撤廃され、延べ面積にかかわらず消火器の設置が義務付けられています。 老人ホームと同様、小規模な診療所でも対象になる点にご留意ください。
| 区分 | (6)項イ(1)〜(3) 病院・有床診療所・有床助産所 |
|---|---|
| 設置義務が生じる延べ面積 | 延べ面積に関わらず(平成28年4月改正) |
| 算定基準面積(非耐火) | 100㎡ ごとに1単位 |
| 算定基準面積(耐火構造+難燃内装) | 200㎡ ごとに1単位(=本数はおおむね半分) |
| 備考 | 無床診療所・無床助産所は(6)項イ(4)に区分(150㎡以上が対象) |
無床診療所・無床助産所(入院設備のないクリニック等)は(6)項イ(4)に区分され、延べ面積150㎡以上で設置義務が生じる扱いとなり、病院・有床診療所とは基準が異なります。該当する場合はお申し付けください。
延べ面積を割り算すれば本数が出ると思われがちですが、実際にはそれだけでは足りません。次の3つを確認して、いちばん多い数を採用することになります。
延べ面積 ÷ 算定基準面積で求めます。病院の算定基準面積は100㎡。耐火構造+難燃内装なら200㎡になり、必要な数は半分で済みます。
各階のあらゆる場所から消火器までの歩行距離が20m以内であることが必要です。病棟の廊下が長い建物では、この条件が本数を左右します。
電気設備がある部屋や、多量の火気を使用する厨房・滅菌室などでは、床面積に応じて能力単位が加算されます。
病院は病室が並ぶ長い廊下構造の病棟と、待合室・処置室のような開けた外来エリアが同じ建物内に混在する点が特徴です。夜間は就寝中の患者様がいらっしゃるため、階ごとに確実にカバーする必要があります。
見通しがよく、日中はスタッフの目も届きやすい
見通しがよければ、能力単位で求めた本数でも20m以内に収まりやすくなります
夜間は就寝中の患者様がいるため、確実なカバーが必要
廊下の端から端までが長いと、階ごとに複数本が必要になります
主要構造部は耐火構造・内装難燃材料仕上げ、各階に病棟がある3階建て診療所という想定で、実際に計算してみます。
| 延べ面積 | 必要能力単位 | 10型ABC粉末 | 耐火構造+難燃内装の場合 |
|---|---|---|---|
| 200㎡ | 2単位 | 1本 | 1本 |
| 500㎡ | 5単位 | 2本 | 1本 |
| 1,000㎡ | 10単位 | 4本 | 2本 |
| 2,000㎡ | 20単位 | 7本 | 4本 |
| 3,000㎡ | 30単位 | 10本 | 5本 |
| 5,000㎡ | 50単位 | 17本 | 9本 |
※ この表は能力単位の条件を満たす最低ラインです。病院は病棟の階数・構造が多様なため、実際の本数は歩行距離や付加設置の要件によってこれより増えるのが通常です。最終的な設置本数は所轄の消防署の指導に従ってください。
必要本数は延べ面積だけでなく、病棟の階数・構造・付帯設備によって大きく変わるため、面積だけでは決まりません。 延べ面積と建物の構造、病棟の配置をお伺いできれば、こちらで概算の本数をご提案します。 図面がなくても、フロアの配置と階数が分かればお答えできますので、気軽にご相談ください。
本数を相談する・見積りを依頼する病室・廊下はカーテンや寝具などのA火災が中心ですが、厨房があれば油火災(B)、医療機器の電気系統があれば電気火災(C)への対応も必要です。そのうえで、患者様の療養環境ならではの視点もあります。
病室・廊下ではカーテン・寝具・什器などのA火災が中心です。厨房があれば油によるB火災、医療機器や電気系統によるC火災も想定されます。判断に迷う場合は、いちばん守備範囲の広いABC粉末を選んでおけば間違いがありません。
各階の病棟廊下や階段付近が基本の設置場所です。救急搬入口や屋外の駐輪場など屋外・半屋外の場所に置く場合は、雨風から守る防雨ボックスの活用もご検討ください。
粉末消火器の薬剤自体に毒性はありませんが、放射時に粉じんが舞うため、呼吸器への負担が気になる患者様が多い病棟や、清潔な環境を保ちたい処置室では、放射後に薬剤が残らない二酸化炭素消火器を候補に含めるケースもあります。エリアごとに機種を使い分けるご提案も可能です。
病棟の廊下には軽量な10型のABC粉末消火器が中心に選ばれています。呼吸器への影響や清潔な環境が気になる病棟や処置室には、放射後に何も残らない二酸化炭素消火器を組み合わせるご相談も多くいただきます。
総質量が約3.9kgと軽量なモデルです。看護師の方が夜間巡回で各病棟を回る病院に向いています。粉末自体は人畜無害ですが、放射時には視界が悪くなるため注意が必要です。
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放射後に薬剤が残らず、汚損の心配がないモデルです。呼吸器への負担を抑えたい病棟や、清潔な環境を保ちたい処置室・検査室に向いています。電気機器や医療機器にも影響を与えにくいのも特長です。
商品ページを見る ›消火器そのもの以外に、設置台や格納箱、設置場所を示す表示板が必要になることがあります。また、古い消火器を処分される場合はリサイクルシールが必要です。当店の新品にはあらかじめ付属していますので、あわせて消火器のリサイクルもご覧ください。
これまでにご対応した中で、多かったご相談をご紹介します。似たような状況でしたら、そのままご相談いただければ対応できます。
予算執行や会計処理のために、正式な見積書・請求書の発行をご希望される病院様・医療法人様が多くいらっしゃいます。
病棟の改修や増築工事のタイミングにあわせて、古い消火器をまとめて入れ替えるご相談をいただくことがあります。
本館・別館や複数の分院を運営される医療法人様から多くいただくご相談です。棟ごとにお届け先を分けてのご注文にも対応しています。
更新時期を過ぎたものが院内にまとまって残っているケースもよくあります。設置と処分を1回のやり取りで終えられます。
平成28年4月の法改正により、それまでの延べ面積150㎡以上という要件は撤廃され、現在は延べ面積にかかわらず病院・有床診療所・有床助産所は設置義務の対象です。
入院設備のない無床診療所・無床助産所は(6)項イ(4)に区分され、延べ面積150㎡以上で設置義務が生じる扱いとなり、有床施設とは基準が異なります。該当する場合はお申し付けください。
粉末自体は人畜無害です。ただし放射時に粉じんが舞うため、呼吸器への負担が気になる場合は二酸化炭素消火器などをご検討いただけます。エリアごとに機種を使い分けるご相談も承っています。
法人のお客様向けにお見積りを発行しています。お支払い方法や書式についてご要望がある場合は、お問い合わせの際にあわせてお知らせください。
ご対応できます。処分の方法については消火器のリサイクルのページで詳しくご説明していますので、あわせてご覧ください。
控室・前室に設置する場合があります。
蓄光式の表示板も販売可能です。