突然の火災から自分の身を守るために必要な消火器。
火災時の対応で、初期消火が非常に重要だと言われています。
そこで、火消し屋.shopで皆様からご愛顧いただいている10型消火器の解説をさせていただき、さらに消火器を選ぶ時の注意点やおすすめのブランドを紹介させていただければと思います。
使用場所や用途に合った消火器を選ぶことで素早く確実に消火することができます。
みなさんが一番ご購入されるのは10型の消火器ではないでしょうか?
なぜ10型消火器が人気があるのか、それは持ち運びがしやすく消火能力もあることから総合的に見て評価が高いからです。
アパートやビルにもよく置かれているので目にすることが多いと思います。
製品によって多少違いはありますが、放射時間が13~15秒、薬剤の重量が3.0~3.5kg、総重量が4.5~6.0kgが一般的です。
放射距離は3~7mとなっているので、火元から離れた場所からでも使用することが可能です。
女性やお年寄りの方でも簡単に扱うことができます。
商品名:初田製作所 ABC粉末蓄圧式10型消火器 PEP-10N
防火対象物であるマンションやビル、病院、学校など消火器の設置が義務付けられている建物については、業務用消火器を設置します。
建物の大きさや危険物の有無、火災の恐れがある延面積によって消火器のサイズを選ばなければなりません。
特に、危険物を扱うエリアでは100型や200型といった大型の消火器を設置する必要があります。
住宅用の消火器には設置義務はありませんが、キッチンや電気配線、ストーブなどから発生する火災に備え、設置することを推奨します。
サイズは3~5型と小さく、女性やお年寄りの方でも簡単に消火することができます。
価格で選ぶなら粉末タイプ、天ぷら油火災に特化した消火器で選ぶなら強化液タイプです。
火災にはA火災、B火災、C火災、金属火災、ガス火災の5つがあり、どんな物が燃焼物になっているかで分類されています。
普通火災や一般火災といわれ、燃焼物は木製品・紙・繊維製品・ゴム・樹脂などになります。
油火災といわれ、燃焼物は天ぷら油やガソリン、灯油等の油類になります。
電気火災といわれ、燃焼物はコンセントや配線、電化製品などになります。
D火災ともいわれ、燃焼物はマグネシウムやカルシウムといった金属になります。
燃焼物は都市ガスやプロパンガスになります。
A火災、B火災、C火災をまとめてABC火災といい、ほとんどが一般住宅で発生します。それに対し、金属火災やガス火災の多くは工場で発生します。
参照:日本消防検定協会 消火器用消火薬剤
火災の種類によって適切な消火薬剤を選択することで、消火活動をより安全に早く行うことができます。
ABC全ての火災(普通火災・油火災・電気火災)に対応できます。特殊なガスが練りこまれた微粒子が充填されており、主成分はリン酸アンモニウムです。炎の抑制効果が高く、素早い消火が可能です。ABC粉末には加圧式と蓄圧式があります。
加圧式:内部にガスボンベが入っており、レバーを握ると最後まで噴射します
蓄圧式:内部にガスが充填されており、レバーを握った時だけ噴射します
最近では安全性の高さから、各種メーカーが蓄圧式の生産にシフトしてきています。
参照:ヤマトプロテック 消火器の安全な取扱い
ABC全ての火災(普通火災・油火災・電気火災)に対応できますが、特に天ぷら油への消火に効果があります。
炭酸カリウムが主成分の水溶液が充填されており、粉末系のように粉が舞うことがないのでピンポイントで消火が可能です。
A火災、B火災に対応でき、特にガソリンや灯油などの油類への消火に効果があります。
泡で被覆することから火元を窒息させ消火します。
ただし、C火災(電気火災)に対しては泡を伝って感電する恐れがあることから対応外となっています。
A火災、C火災に対応でき、特に精密機器への消火では電子機器への影響を抑えることができます。
浸透性や再燃防止効果の高い成分を添加した水が充填されており、消火後の薬剤の処理がしやすいです。
ただし、B火災(油火災)に対しては水の上に火災している油が浮くことで、火災が拡散する恐れがあることから対応外となっています。
B火災、C火災に対応でき、二酸化炭素による窒息作用により消火を行います。
ただし、地下などの喚起が悪い場所で使用を行うと、使用者や周りにいる人たちが二酸化炭素によって窒息してしまう恐れがあるため設置場所が制限されています。
その他の消火器について知りたい方は「消火器の選び方ガイド」をご覧ください。
その他の消火器について知りたい➡消火器の選び方ガイド
消火器はゴミとして廃棄することができません。
処分方法としては、リサイクル窓口(特定窓口もしくは指定引取場所)へのご依頼となります。
お近くのリサイクル窓口はインターネットで調べることができます。
また、基本的には弊社では引き取りをお断りさせていただいているのですが、一部対応可能な場合もございます。
まずはご相談していただければと思いますので、「消火器や消防ホースの交換設置サービスについて」をご確認の上、お気軽にお問い合わせください。
近くのリサイクル窓口を調べる➡消火器リサイクル推進センター リサイクル窓口検索
消火器引き取りのご相談➡消火器や消防ホースの交換設置サービスについて
意外と目を落としがちですが、消火器には使用期限があります。
使用期限が過ぎると、外観の劣化や破損、充填されている薬剤の凝固などが引き起こされ、消火が遅れることによって自分や周りの人たちの命を失う危険性があります。
日頃から火災に対する意識を持ち、安全管理を徹底することで、万が一火災が起きてしまった場合にでも適切に対応することができます。
メーカーが推奨する使用期限は、業務用消火器でおよそ10年、住宅用消火器でおよそ5年といわれています。
また、消火器が旧規格になっているものは2022年1月1日以降から消火器として認められていませんので、交換をお願いします。
参照:一般社団法人 日本消火器工業会 旧規格や設計標準使用期限について
使いやすさと安全・品質を追求した蓄圧式・業務用 粉末(ABC)消火器 YA-10NX。
1918年に創業し、100年以上もの歴史があるヤマトプロテックが「老朽化消火器による破裂事故の防止」「環境配慮」「ライフサイクルコスト削減」の課題と向き合い、開発した消火器です。
ABC火災全てに対応でき、薬剤重量3.0kg、放射時間約14秒、放射距離4~7mとなっています。