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消火器に関する質問

蓄圧式と加圧式のメリット・デメリットを以下に記載していますが、一番大きな違いは安全面です。

加圧式はその構造/仕組みから、本体の腐食等により容器に穴が開いた場合に破裂を起こす事がありますが、蓄圧式は破裂する事はありません。
これまでに起きた消火器の破裂事故は全て加圧式消火器である事から、所轄の消防本部では蓄圧式を奨めるところが多くなってきているようです。

蓄圧式消火器
<メリット>
・容器が腐食しても破裂事故が起きにくい
・圧力ゲージが付いているので内部圧力も一目瞭然で判る
・加圧式のような放射直後の反動がほとんどなく、扱いやすい
・小さな力でもレバー操作が可能(レバーの固さが加圧式の1/4程度)
・レバーを離せば消火剤がストップする
・法定点検年数が加圧式よりも優遇されている
<デメリット>
・分解整備がやや困難
・放射した後に薬剤の詰め替えを行う場合、高圧ガスの充填を必要とする為、取り扱いはやや面倒


加圧式消火器
<メリット>
・取り扱いが楽 (加圧用ガスボンベが内蔵されている為、使用後でもボンベと薬剤を一緒に交換可能)
<デメリット>
・レバーが固く握力の弱いお年寄りや女性には扱いにくい
・一度レバーを引くと消火剤が無くなるまで放射するので途中でストップすることはできない(ストップできる構造のものもあります)
・容器の腐食等で破裂事故をしばしば起こしている

消火器の大きさを表す型は薬品量によって決まります。 設置する建物や場所に合ったものを選ぶことが大切です。




薬品量 補足
3型 1000g  
4型 1200g  
5型 1500g  
6型 2000g 小型で持ち運びはしやすいですが、消火能力に見劣りします。主に家庭用に使用されます。
10型 3000/3500g 消火能力、持ち運びやすさ等、最もオススメのサイズです。全国の消防署もこのサイズを奨めています。
20型 6000g 消火能力は大きいですが持ち運びにくく、家庭用には向きません。可燃性の高いものを扱う場所に設置されます。
リサイクルシールは消火器の製造・出荷から廃棄・リサイクルのトレーサビリティーを管理するために利用されます。
消火器を処分する際、リサイクルシールが貼られていない廃消火器を引き取ることはできません。
2009年以前に製造された消火器にはリサイクルシールが貼付されていませんので、別途、購入/貼付する必要があります。
消火器の薬剤の系統は大まかに以下のように分類できます。
消火器の薬剤の系統
系統 具体例
粉末系 粉末ABC、粉末NA、粉末K
水・泡系 水、強化液、中性強化液、機械泡、化学泡
ガス系 二酸化炭素
薬剤別の消火器の具体例
  • (A)普通火災、(B)油火災、(C)電気火災など、どんな種類の火災にも有効に消火できるのがABC粉末です。
    吸い込むと多少むせますが人体に悪影響はありません。
  • 使用後の汚損が少ない消火器です。 冷却効果と浸透性に優れ、放射時間も長いので、綿くずや段ボールなどの深部火災を確実に消火できます。
  • サーバールーム等の精密機械の消火に利用されます。精密機械でも汚損が全くなく消火できるのが特徴です。
消火器に表示されている設計標準使用期限で確認する事ができますが、一般には製造から10年が有効期限です。
10年が過ぎた消火器は耐圧/水圧性能点検が義務付けられており、以降も 3年毎に耐圧/水圧点検が必要となります。
※点検済みのものには、耐圧性能点検済証のシールが貼られます。
※別途、機器点検を 6か月に1回以上行う必要があります。
10年を過ぎた場合は、本体も中身も古くなり、十分な消火能力を発揮できない可能性もありますので、買い替えをお勧めしています。
家庭用消火器は、天ぷらやストーブ火災等、一般家庭で発生しうる各種火災に対応しており、女性や高齢者でも操作しやすい造りになっています。
業務用消火器は、消火器の設置義務がある事業所等に設置する消火器で、家庭用消火器より消火能力や使用範囲が優れています。
火災の種類は以下のように分類されます。
つまり、「ABC消火器」とは、普通火災、油火災、電気火災の全てに対応できる消火器の事を言います。
種類 説明
A火災 (普通火災) 木材、紙などの一般可燃物で、普通住宅やビルなどの内部火災。
B火災 (油火災) ガソリンなどの石油類、食用油、可燃性液体、樹脂類などの火災。
C火災 (電気火災) 電気室や発電機からの出火で、感電の危険性がある火災。
消火器はいちど使用すると、中のガスが時間経過と共に抜け出て薬剤を放射できなくなりますので、薬剤の詰替や買い換えが必要です。
耐震性、使用温度範囲などの要考慮事項がある為、車載用の消火器を設置するのが望ましいです。

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